溜まってる

今更あの人に手紙を書いて謝ったって、何にもならないことはわかっている。今の自分の状態を思うと情けないし何も報告することなんてないし、実際何を書いたらいいのかわかんないし。自分がどう思われているのかもまったくわからないし。わたしにしこりのように残っているこの気持ちも消えたりしないし一生忘れられないし、正直な気持ちで向き合えなかったことがいちばんの原因で。少し相手を気遣いすぎた?気遣いで好きになったりなんてわたしには出来なかった。そんなことは相手に失礼なのは充分わかっていた。年上の人と付き合えるかもしれないなんて夢のような話だったけど、あの人とはそういう関係にはなりたくなかったのが本音だった。手紙のやり取りの中で、自分の気持ちを聞いてもらって、それだけでもよかった。会わなければよかったと思う。遠くでつながっている、誰かがわたしのことを知っていてくれるというだけで満足だったんだよ。わたしは相手に頼まれたら断れないんだ、断ったら悪いと思ってしまうところがあるんだってすごく実感した。でも、断れないからって付き合うのもわたしにはできなかった。そりゃ、早くそういう経験を持ちたかった気持ちも大きかった。友達に優越感がもてるから。だけど男の人との接し方がわからなかった。わたしはあの人に散々自分の暗い部分を手紙で書いてきた。それを知ってもらっているということはよかったのか悪かったのか。
わたしはあの人の気持ちに答えようとしているのかいないのか、わからなかった。好きになってもらえたのだから自分も、なんて偽るのは辛かった。途切れ途切れで、ほんの数回だったけどわたしたちは東京で会った。でもあまりいい時間は過ごせなかった。というか、わたしがはっきりしなかったせいで、絶対に相手を困らせていた。わたしが勝手に関係を切ってしまった。あの人のために携帯も買ったのに、自分から電話もメールもせず、ただ待ってた。どういう会話をしていいのわからかったから、電話なんてかかってこなければいいとも思っていた。好きじゃないけどつなぎとめていたいとも思っていた。なんて自分勝手だったのだろう。
今でも謝りたい。手紙を送りたい。あの時みたいに手紙を読んで欲しい。けど、もうわたしのことなんて忘れているかもしれない。あの人にも生活があって、今は何してるのかなんてまったくわからないけど。わたしはまだあの時から踏み出せていない。時間は止まったままだ。何も成長なんてしていない。だから、何かを変えるために自分勝手だけど手紙を送りたい。許してくれるならば。
誰にも言えないことが多すぎる。わたしはいつでも後悔ばかりしている。